イベント
2023.05.15

福島の海に思いを寄せる 写真展「海とはなにか」開催

 

みなさんこんにちは!
海と日本プロジェクト inふくしまレポーターの前野です。

2023年4月29日(土)〜5月7日(日)、いわき市平にあるアートギャラリー「アートスペースエリコーナ」を会場に、写真展「海とはなにか」が開催されました。今回の写真展の撮影地となった福島県浜通りにお住まいの方々が会場に足を運び、連日賑わいをみせておりました。

このイベントの主催を務めたのは、写真家の熊田誠さんです。いわき市の内郷地区出身の熊田さんは、東京バレエ団で活躍したのち、地元いわきへUターン。その後、商工会の仕事やまちづくり活動に取り組む中で、撮影を担当することになり独学で写真を勉強。その後写真家として活動しはじめ、2022年3月には福島県の日常を切り取った写真集「霞が晴れたら」を出版されています。今回の写真展でも、「海」をテーマに撮影した写真の展示に加えて、写真集「海とはなにか」も販売されました。

 

「海」を通じてみえてくる地域

  1. 楢葉町の秋の風物詩、木戸川の鮭漁
  2. 海洋プラスチックゴミのアクセサリーやオーガニックコットンから作られた商品も販売
  3. この日は家族でみにきている方もいました

会場には、熊田さんが撮影した写真30点が展示されていました。熊田さんは、今回の写真展開催に向け、2022年4月から約10ヶ月間、福島県浜通りのさまざまな場所を訪れ、写真を撮り続けてきました。今回の30点の写真、そして写真集に掲載されている49枚の写真は、総数3万枚の写真の中から選んだものだといいます。

漁港やカツオの水揚げのシーンなど、海をイメージしやすい写真に加えて、福島県の沿岸部で栽培されているオーガニックコットンや海洋プラスチックゴミなどの海から派生した風景を切り取った写真も展示されていました。

撮影期間中、今回の写真展のテーマであった「海とはなにか」という問いを考え続けてきた熊田さん。写真を撮る中で、オーガニックコットンや海洋ゴミもどこかで海に関わるもの、つまり海と切り離せないものだという気づきが自身の中に生まれたからこそ、海から派生した写真も展示しているのだと教えてくださいました。

写真展に訪れた人たちも、熊田さんが捉えた浜通りの「海」の写真を通じて自分にとっての海とは何かを考えたり、こんな風景があったのかと新しい発見を家族で話し合っている様子でした。

今回の展示では、海とは〇〇だという明確な答えが提示されていません。だからこそ、海というテーマや問いをきっかけとなり、個々人が自由に海や地域に思いを馳せられる空間になっているのかもしれないと感じました。海と日本プロジェクトでも、写真や表現を通じて地域を見つめ直す機会をつくっていきたいと思います。

海と日本プロジェクト inふくしまレポーター 前野

 

イベント詳細

イベント名海とはなにか
日程2023年4月29日(土)〜5月7日(日)
場所アートスペースエリコーナ
主催熊田誠
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