みなさんこんにちは。海と日本プロジェクト in ふくしまレポーターの松井武郎です。いわきを代表する水産物の一つに、メヒカリがあります。メヒカリは青く光る目からその名前が付いた深海魚で、ふんわりとした食感と淡泊な味わいが特徴です。
小名浜で獲れる「常磐もの」のメヒカリは、たっぷりと脂がのっていることで有名。そのおかげで、骨も皮も柔らかく、骨ごと食べられるそうです。飲食店では、から揚げにして食べられることが多いようです。
そんなメヒカリですが、7月から底引き網漁の禁漁期間に入ってしまい、しばらくお目にかかれなくなってしまうんです。それを今月末に知った私は、メヒカリを加工する現場が見たいという思いで、急いで小名浜にある水産加工会社「上野台豊商店」さんに連絡を取り、工場見学の機会をいただきました。
作業の工程は、ウロコや臭みになる内臓を開いてとり、水で洗って身をきれいにし、塩水にさっと通して少しだけ味を付け、干して乾燥させるというものです。なんとこの一連の作業、すべて手作業で行われています!生産者さんたちの、作業の丁寧さと正確さに驚かされました。
「上野台豊商店」さんでは、メヒカリの頭を残したまま開き干しの製造作業を行っています。社長の上野臺優さんにお話を伺うと、「頭を落としたほうが作業は楽に行えるのですが、お客様にメヒカリを頭まで楽しんでもらいたいという思いで、頭まできれいに残しています」とおっしゃっていました。
私は、実際にメヒカリの開き干しをいただいたのですがいただきました。身の方は身に凝縮された脂がジューシーでプリッとした食感。対して、頭の方はカリッとした食感と塩気を楽しめました。こうした味わいを楽しめるのは、生産者さんの手間を惜しまないこだわりがあるからなんですね。
みなさんも商品を選ぶ際や食べる際などに、こうした生産者さんのこだわりを意識してみてください。それではまた次回!
海プロ in ふくしま レポーター:松井武郎
イベント名 | メヒカリの開き干し製造作業 |