レポート
2019.07.26

富岡漁港が8年4ヶ月ぶりに復活 福島県内の10漁港がすべて利用可能に

 

みなさんこんにちは、海と日本プロジェクト in ふくしま、専任事務局員の小松です。

7月26日、東日本大震災の津波で使えなくなっていた福島県富岡町の富岡漁港が復旧し、漁業関係者が参加して「帰港式」が開かれました。式典では、避難先の港から戻った漁船や遊漁船が大漁旗を掲げて港内外を航行、再開を祝いました。今回の富岡漁港の復活で、福島県にある10の漁港すべてが利用可能になります!

富岡漁港は2011年の東日本大震災による津波で損壊。漁協の事務所など多くの施設も壊れ、所属していた漁船は、いわき市な浪江町などに避難。避難地での操業を余儀なくされていました。しかし、復旧工事により堤防や倉庫などの共同施設も完成。漁業が再開できる見通しが立ったため、今日の帰港式となりました。

 

関係者一同で、富岡漁港復活をお祝い

  1. 富岡町の宮本皓一町長も復活をお祝いしました
  2. 関係者の皆さんの尽力により、ようやくの復活です
  3. 厳かな雰囲気のなかで、神事も執り行われました

式には漁業関係者やその家族らが大勢参加していました。8年4ヶ月ぶりの再開とあって、漁船や遊漁船には華やかな大漁旗がくくりつけられ、港には演歌が響き渡るなど、港は華やいだ雰囲気に包まれていました。

富岡漁港はかつて、ヒラメやカレイといった高値で取引される「常磐もの」が多く水揚げされていました。震災前の水揚げ量にまで回復するには、さらに時間が必要ですが、この港にまた再び漁火が戻ったことは、大きな大きな一歩です。 

 

次の世代へ引き継ぐ、富岡の漁業

  1. 共同利用施設の使用開始のセレモニーも開かれました
  2. 8年4ヶ月ぶりに帰還した、長栄丸船長の石井さん
  3. 久しぶりの賑わい。これをいかに次世代に繋いでいくのか

海と日本プロジェクト in ふくしまのコラボイベントなどでもお世話になった、釣り船「長栄丸」の石井船長も、この日の再開を祝ったひとり。「次の世代が安心して仕事ができる環境にしたい」と語っていました。

しばらくは、まだまだ大変な状況が続くと思いますが、これだけの過酷な災害を経験した港だからこそ、人と海の豊かな関わりを伝える素晴らしい港に復活できるはず。私たちのプロジェクトも、富岡漁港にますます注目していきたいと思います!

(専任事務局員・小松)

 

イベント詳細

イベント名富岡漁港 漁船帰港式
参加人数80名
日程2019年7月26日(金)
場所富岡漁港
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