みなさん、こんにちは。海と日本プロジェクト in ふくしまレポーターの松井武郎です。
今年の6月に、「海無し市」の福島市からいわき市へと移住してきました。いわきのこと、海のことをほとんど知らない私がまず手をつけたのが、いわきの海を知ること。新しくできたサイクリングロード「七浜海道」の周辺をドライブしたり歩いたりして見た風景や学んだことをレポートしています。いわき市の中之作港から始まった連載は5回目。今回は勿来海水浴場を紹介します。勿来海水浴場は、茨城県との県境の近くに位置し、海水浴シーズンには県外からも多くの海水浴客が訪れる人気スポットです。
勿来の関海水浴場の砂浜に出てみて、まず驚いたのは砂浜に鳥居があることです。そして、鳥居の奥には二つ島と呼ばれる奇岩があります。勿来海水浴場は初日の出スポットとして人気らしく、二つ島と鳥居の間から拝む初日の出は絶景だそうです。勿来海水浴場の魅力は、この鳥居と二つ島のある景色だと思います
勿来海水浴場は、昨年に引き続き新型コロナウイルスによる感染症拡大の影響で、海開きは中止となっており、遊泳禁止の看板も立てられていました。夏の風物詩である海開きが行われず、海で遊泳ができないというのは、海と距離ができてしまうようでなんとも寂しく感じますが、海沿いを散歩して勿来海水浴場の魅力的な景色を眺めるだけでも、海を感じられるのではないでしょうか。
実際海辺には、散歩に訪れている方が多く見受けられ、地元の人にとっては欠かすことのできない場であるということがうかがえます。勿来海水浴場の近くには、温泉もあるので、海開きが再開した際は、海で遊んだ後に温泉で疲れを癒すと良いかもしれません。
勿来海水浴場からすぐ近くには、観光スポットとして有名な勿来の関公園があります。七浜海道は久之浜防災緑地の方からスタートすると、この勿来の関公園が終点となるので、そちらのほうも行ってきました。
勿来の関は、「来る勿れ」(くることなかれ)という枕歌で知られる文学上の関として知られています。勿来の関のまつわる和歌では「吹く風をなこその関と思へども みちもせに散る山桜かな」という源義家が詠んだものが最も有名です。公園内には、和歌が刻まれた石碑が数多く建っており、文学に縁のある地だということを感じさせます。
勿来の関公園は、勿来文学資料館という学習施設もあります。この日はすでに閉まっていたので、中を見ることはできなかったので、いずれまた訪れて勿来の関の歴史と文学とのかかわりについて、より深く学びたいと思います。
この日は日差しが強かったのですが、公園内は緑が豊かで木漏れ日が柔らかく、涼しげな雰囲気でした。ゆっくりと和歌を楽しみながら木漏れ日の中を散歩してみると落ち着いた時間を過ごせます。
七浜海道の終点は文学歴史館のすぐ近くにあります。久之浜防災緑地からスタートしていればここがゴールですが、私は中之作港からスタートしたので、次回からは久之浜防災緑地の方をレポートしていきたいと思います。それではまた次回!
海プロ in ふくしま レポーター:松井武郎
イベント名 | 七浜海道散歩 勿来海水浴場 |