レポート
2023.06.22

あの漁具、この漁具、どうする? どう使う!?

 

みなさんこんにちは、海と日本プロジェクト in ふくしまの小松です。

先日、お世話になっている小名浜の鮮魚店「さすいち」さんの女将から連絡があり、「ガラスの浮き玉があるんだけど見にこない?」と誘っていただきました。お店に行ってみると、大小さまざまなガラス玉が倉庫に置いてあります。それ以外にも、古い小名浜港を撮影した写真パネル、船に積まれていた羅針盤や「舵(かじ)」などもあって驚かされました。

小野さんによると、お店の近くに住んでいた収集家の方が亡くなり、遺品整理をしていたご家族から連絡があり、小野さんが倉庫に一旦引き取ったものだといいます。ガラスの浮き玉は、いわきの漁業の歴史を感じさせる漁具ですし、羅針盤や舵は、デザインもすばらしくそのまま置いておくだけでインテリアになりそうなもの。

引き取りを探している様子でしたので、思い切って「全部いただきます!」と返事し、私たちの事務局のある事務所に引き取ってきたところです。ガラスの浮き玉は、置いておくだけで海の雰囲気が醸し出され、一気に事務所の雰囲気が変わりました。舵も重みがあり、置いておくだけで様になります。こういうものが一般の方の家にあるというのも驚きですが、なくしてはいけないものだなと改めて感じました。

 

すばらしい漁具・道具たち

  1. 船で実際に使われていたという舵。とても重く迫力があります
  2. 大小さまざまなガラスの浮き玉。インテリアにもピッタリです
  3. 震災で流れ着いていた大漁旗。いわきの文化を伝える「史料」です

 

さて、これらの漁具、事務所に持ち帰って見回していると、「やはりこの事務所に置いておくだけではもったいない」と思えてきました。本来ならば、資料館や博物館のような場所に収蔵されていてもおかしくないものですし、せっかくなら、港町の文化を知ってもらうために役立ててもらいたい。

と、そこで思い浮かんだのが、今年から、いわき市の港町、江名地区に地域おこし協力隊として移住してきた野村史絵波(のむら・しえな)さん。野村さんは、以前、ご自身のフェイスブックにこんな投稿をしていらっしゃったのです。

「実は、震災前にすでに漁具を展示していた施設があったそうですが、震災の津波によって建物がなくなり、漁具は半数以上が流され、地域の誇りが散り散りになりました。なんとか、残ったものをもう一度整理して展示していくことで地域の誇りを取り戻したいと、地域の方々が熱い思いを抱いています」

「私自身、ミッションとは別に個人的な夢としてギャラリーのような場所をつくって運営したいと考えてます。アートやデザインが身近になるだけでなく、人が集いインプットとアウトプットという人の営みを面白がれる場所。なので、この地区の文化継承と自分の夢を掛け合わせ、漁具資料館の設立を目指そうと思います…!」

野村さんが構想する「漁具資料館」にぴったりではありませんか! ということで、野村さんに連絡してみると、「ぜひこちらで収蔵したい」と快い返事もいただきました。

私たちの事務所には、震災の時に瓦礫置き場に捨てられていた(どこかに流れ着いたのでしょう)大漁旗も何枚か保管されています。港のそばの住民にも声をかければ、これ以外の漁具も見つかるかもしれませんし、野村さんが構想する「漁具資料館」にも役立てることができるかもしれません!!

今後、漁具がどのように生かされているのか。地域おこし協力隊、野村さんの活動などにも密着しながら引き続きレポートしていきたいと思います!!

 

(専任事務局員・小松)

イベント詳細

イベント名いわき市の港町に眠る「漁具」の資料館構想
場所いわき市江名地区・中之作地区
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