こんにちは。海と日本プロジェクト in ふくしまレポーターの正木です。
10月半ばに入り、急に冷え込む日が多くなってきました。風邪も引きやすい時期になってきましたので、みなさんも体調管理にはお気をつけくださいませ。
今回は10月16日に私個人で行ったゴミ拾いのことや、プラスチックについてお伝えしたいと思います。というのも、以前から環境問題に興味があり、関東に住んでいる頃はゴミ拾いイベントに参加するほどだったのに、福島の海についてはわからない事が多いな〜と。これからこのプロジェクトに関わっていく一人として海のことを考えた時に、まずは実際に地元の海をみないと!という考えに至り、ゴミ拾いをすることにしました。
私がゴミ拾いをしてきた場所は、自宅のあるいわき市の岩間海岸です。岩間海岸は、いわき市の南に位置し、現在はサーファーの方が多く訪れる場所になっています。また、小名浜方面に続く坂道から見える海はとても広く、いわきの自然の大きさを直に感じることができる場所でもあります。
さらに、この岩間海岸のある地区は、震災で津波の被害にあった場所の一つで、多くの家が流され、現在は、ほとんどの土地が空き地になっています。震災後、高い堤防が作られ防風林を造成するための松の木もたくさん植えられました。また、震災の記憶を後世に残すため、津波で壊れた防波堤の一部や卵型のモニュメントがあります。卵型モニュメントの下にはタイムカプセルが埋まっており、20年後の2031年3月11日に開けられるそうです。
このように、岩間海岸は、いわき市の大自然と、震災の記憶を感じられる海岸になっています。
さっそく堤防から続く階段をおり、砂浜に降りてみると、流木や様々な種類のゴミが至るところに散らばっていました。例えば、タイヤや園芸用の土が入っているような大きな袋、プラスチックのカゴなどの大きなものから、釣りで使うような糸やカップラーメンの容器、ペットボトル、小さく砕けたプラスチックのかけらなど、とても小さなものまで。
とても1度で拾い切れる量ではないので、今回はプラスチックゴミに限り、とりあえず10分間拾ってみました。結果、10分間のゴミ拾いでスーパーの袋1つがいっぱいになる量のゴミを拾うことできました。袋の中を見てみると、ほとんどが劣化していない新しいものばかり。ここ最近のうちに、何かしらの理由で誰かが海岸に捨てたゴミなのかもしれません。
今回、なぜ私がプラスチックに限定して拾ったかといえば、プラスチックが完全に分解されることは無いと言われているからです。また、劣化し小さな粒になったプラスチックが海に流れ出すことで、ゴミとして回収が難しくなったり、動物が誤飲してしまうなど、たくさんの問題につながるため、今回はプラスチックを拾うことにしました。
よく悪者にされているプラスチックですが、画期的な発明だと思いませんか? さまざまな形に変形でき、丈夫で、軽く、水を通さない素材であるため、現代では、普段の生活はもちろん医療現場でもなくてはならない存在になっていますよね。プラスチックは、1907年、ベルギー人の化学者、レオ・ベークランドによって開発されました。
初めは金属の代用品に使われ、世界中に広まりました。戦後には、安くて、使い捨てできることで人気となり、大量に生産されるようになったそうです。ベークランドは、このため「プラスチックの父」と呼ばれているそうです。
便利に使えるプラスチックの「使い捨て」としての利用を減らすこと、少しずつですがゴミを減らすことができ、また、プラスチックが本来持っている価値を高めることにつながるかもしれません。「悪者」のイメージではなく、プラスチックのいい面も考えていきたいものです。みなさんも、使い捨てのプラスチックを減らす生活にトライしてみませんか?
と言っても、いきなり使い捨てのプラスチックを減らす生活は難しいかもしれません。だからまずは、自分の家のそばの海や川などを見てみてください。私も、海岸に海ごみが落ちている様をこの目で見て、海の環境のことや、プラスチックそのものについての関心が高まりました。ぜひ、近くの海や川へ行き、そこで見た風景について、家族や友人たちとおしゃべりする時間を作ってみてはどうでしょうか。
イベント名 | 10分間、海ごみ拾ってみました。 |
日程 | 2020年10月16日 |
場所 | いわき市岩間町 岩間海岸 |