みなさんこんにちは! 海と日本プロジェクトinふくしまレポーターの前野です。2023年12月16日(土)に中之作魚市場にて「第20回中之作朝市」が開催されました。小雨が降る中魚市場に向かうと、開店直後にもかかわらず、すでにたくさんの方がお目当てのお店の前に集まっていて、魚市場は熱気に包まれていました。
この朝市を運営しているのは、中之作水産加工協同組合のみなさんです。2011年に起きた東日本大震災では、中之作地区も甚大な被害を受けました。原発事故による風評被害を乗り越えるために、地元で作られた加工品を地域のみなさんに知ってもらおうと、組合員のみなさんが中心となってはじめたのが中之作朝市でした。
中之作朝市は、お盆前の8月とお正月前の12月、年に2回開催のスタイルで運営を続けています。盛況ぶりは、2月に中之作にあるコミュニティスペース「清航館」で開催される「つるし雛祭り」にひけをとらず、中之作を代表するイベントとなっています。
今回の目玉は、小名浜魚市場女性部のみなさんによる「さんまつみれ汁」のふるまいと、こんにゃく味噌田楽と甘酒のふるまいです。さんまつみれ汁は二つの大鍋で準備され、準備中には「小名浜のみなさんの協力があっての朝市です。いつもありがとうございます!」という中之作の組合員の方の声が聞かれました。小名浜と中之作の魚市場は車で10分ほどの距離にあります。こうした催事が、地区を越境して連携を育む機会になっているのかもしれないと感じました。
中之作の朝市で印象的に残ったのは、参加者の年齢層です。いわゆるマルシェのようなイベントは、比較的若い世代の方が参加するイメージをもっていましたが、中之作朝市では年配の方の姿が多くみられます。朝市に並ぶ商品の多くは、地元で水揚げされた魚の加工品やいわきで採れた野菜です。年間の回数頻度は限られていても、こうして地元に根づいた取り組みを続けていくことが、自分たちの活動を住民のみなさんに伝えていく上で大切だと思いました。
中之作に暮らし始めて2年が経とうとしています。中之作で行われている取り組みから学んだことを、引き続き暮らしの中で実践していきたいと思います。
海と日本プロジェクトinふくしまレポーター:前野
イベント名 | 第20回中之作朝市 |
参加人数 | 300人 |
日程 | 2023年12月16日 |
場所 | 中之作魚市場 |
主催 | 中之作水産加工協同組合 |