みなさんこんにちは。海と日本プロジェクトinふくしま専任事務局員の小松です。
こちらのコーナー「ふくしま海遺産」は、日常の景色に埋もれがちな「地元の海の遺産」を今一度掘り起こし、改めてその価値を再確認しようというコーナー。事務局員の気まぐれな取材によって紹介しているので、更新は少し不定期ですが、地元目線で海の魅力や関わりを紹介しています。
16回目の今回は、地元の人しかほとんど使わない、穴場の海水浴場を紹介します。いわき市南部、小浜漁港のすぐ隣にある小浜海水浴場。砂浜が広く、適度にこぢんまりしていることから、地域の人だけが使うような、プライベート感のある海水浴場として愛されてきました。防潮堤工事などは一段落しましたが、現在はまだ開放されていません。
2011年の東日本大震災では、小浜地区は壊滅的な被害を受けました。沿岸部にある集落のほとんどが津波で流され、現在は復旧作業は終えたものの、かつての姿は失われてしまいました。砂浜も、大きな防潮堤ができたものの、こぢんまりとした雰囲気はかつてのまま。海水浴場としては使われてはいませんが、その風景は、多くの人たちを癒し続けています。
地元の人たちで賑わった小浜海水浴場。一刻も早く、かつての姿が戻って欲しいと思います。それにしても、あれだけの被害をもたらしながら、こうして海を眺めると、やはり美しいと思ってしまう。津波は、時に凶暴さを剥き出しにしますが、こうして人々を癒してくれるものでもある。だからこそ「共生」という言葉を胸に、海と向き合っていかなければならないと感じさせてくれました。
(専任事務局員・小松)
イベント名 | 小浜海水浴場 |
場所 | 福島県いわき市小浜町渚地内 |