小名浜の秋の味覚「さんま」が、今年もやってきました。いわき市の漁業の中心、小名浜港に、9月21日にさんまが初水揚げされました。この日の水揚げは、100トン余り。北海道根室沖で漁獲したさんまです。小名浜港には、朝から威勢のいい声が響き渡りました。さんまの秋、到来です。
漁業関係者によれば、今年も昨年に引き続き、量は少なめで価格も少し高めとのことですが、脂のノリもよく、おいしく頂けるさんまだということです。現在はまだ北海道沖ですが、海水温の下降に伴い、三陸沖、福島沖と下ってくるさんま。いわきの郷土料理になくてはならない存在だけに、さんまの漁の善し悪しは、漁民にとっては大きな関心事です。
中国や韓国など、隣国を交えての「さんま獲得競争」が繰り広げられていることが報道されています。取り尽くす漁業ではなく、いかに資源を未来に引き継いでいくのかを、わたしたちも考えていかなければなりません。1尾1尾、さんまのおいしさを噛み締めつつ、漁業の未来についても思い馳せたいものです。
いわき市には、「さんまのみりん干し」や「さんまのぽーぽー焼き」など、さんまにまつわる郷土料理が今も市民に愛されています。こうした「日常の食」を通じて、海や漁業資源について思い馳せることも必要かもしれません。私たちの子や孫の時代にも、さんまがたくさん食べられるように、今、わたしたちができることを考えていきたいものですね。
イベント名 | さんま水揚げ |
場所 | 小名浜港 |