みなさんこんにちは。海と日本プロジェクト in ふくしま、専任事務局員の小松です。ようやく猛暑がひと段落し、秋の装いが強くなってきました。秋の味覚といえば、そう、サンマですよね。今年はサンマ漁が好調で、小名浜港にはまだ水揚げされていないものの、北海道や三陸から続々とサンマが入荷してきています! みなさんは、もう召し上がりましたか?
ページのトップに掲示されている写真は、小名浜にあるいわき・ら・ら・ミュウにある鮮魚店「上野台豊商店」さんで撮影したものです。この日は岩手県産のサンマが店頭に並んでいました。社長の上野臺優さんによると、夏の創業開始から身の大きなサンマが水揚げされており、全国的に水揚げ量は好調で、昨年に比べても脂の乗った大きなサンマが目立っているようです。
全国さんま棒受網漁業協同組合によると、8月10日の操業開始から好調な漁獲が続いており、水揚げ量は、昨年の2倍を超える水準になっているそうです。その数量は、なんと1カ月半で2万トンを超えたと伝えられています。
この2万トンという数字、記録的な不漁だった2022年の年間総量1万8千トンを既に上回っている状況です。卸売市場では大ぶりなサンマが安く取引されており、値崩れを危惧した漁業団体が2012年以来の休漁期間を設ける措置を発令しています。獲れ過ぎているので休みましょうということです。
今後の水揚げはどうなのでしょうか。水産庁のウェブサイトを調べてみると、以下のような記載があります。
【漁況:令和7年8月から12月】
・漁期を通じた来遊量は、昨年並みの低水準となる。漁期の前半は昨年を下回り、後半は上回る。
・漁期を通じた漁獲物に占める1歳魚(注)の割合は昨年並みとなる。1歳魚の体重は昨年を上回る。
・8月から9月にかけては北海道からウルップ島の東方沖の東経150度から東経165度の公海を中心に魚群が来遊する。10月にはある程度まとまった魚群が北方四島周辺海域およびそれらに隣接する公海に来遊する。
水産庁の予測によれば、「昨年並みの低水準」とありますから、いい意味でこの予想は外れたということになります。海で何が起きているのかは、もう少し観察していく必要がありそうです。
また、予測では10月ごろにある程度まとまった魚群が来遊するとありますが、現場では「このあとは身の小さなサンマが増えるくるんじゃないか」「少しずつ小さいサンマが増えてきた」「小さなサンマ」が増えたら獲らずに資源管理が必要だ」という声も聞こえてきました。
昨年、小名浜港に初水揚げされたのは11月の半ばでした。今か今かと首を長くして待つ関係者も多いと思います。今年はいつくらいになるのでしょうか。
ようやく涼しくなり、時期的にもサンマがますます恋しい時期に入ってきました。水揚げ好調と聞くと思わず「たくさん食べたい!」と思ってしまうものですが、獲りすぎることなく、秋の味覚をじっくりと味わいたいものですね!