みなさんこんにちは! 海と日本プロジェクト in ふくしま学生レポーターの、“ソロ活大学生”こと、たかほです。
今回のソロ活先は、いわき観光・物産の発信基地「いわき・ら・ら・ミュウ」です。小名浜の観光まとめサイトでは、外すことのできないこの場所で、ソロ活を楽しんできました!
今回訪れた「いわき・ら・ら・ミュウ」は、小名浜港の目の前に位置する観光物産センターです。館内は「食べる」「遊ぶ」「買う」「知る」、それぞれに特化したお店が揃っており、まさに海と魚のフードテーマパークです。
日曜日の昼過ぎだったせいか、館内は多くの人で賑わっていました。ツーリングの拠点としても知られており、バイクの愛好家たちの集いの場所でもあります。その人気あってか2023年には、全国で22カ所目、東北初となるオートバイ神社も設置されました。
ただその一方で、東日本大震災時は、大きな被害を受けた場所でもあります。床上2mの津波が押し寄せ、8ヶ月間も営業できない状況が続きました。テナントスタッフのなかには、浸水域のすぐ真上にあたる施設の2階で一晩過ごした方もいたそうです。今は賑わいを取り戻したように見える施設も、背景まで目を向けると、単純な道のりではありません。
目の前に見える景色をそのまま受け取り、観光として空間を楽しむ方法もひとつだと思います。それでも背景や歴史を知ることで、ただそこに存在していた施設が、ぐっと自分に近づいてきた感覚がありました。
広い館内を歩き回ってお腹も空いたので、今日はここでお昼にします! いかにもインスタ映え間違いなしの海鮮丼が目を引く「海鮮グルメ通り」や、家族連れで賑わう海鮮浜焼き「バーベキュー番屋」。海と魚のフードテーマパークと呼ばれるだけあって、ランチの選択肢は豊富でした。
そのなかで目に留まったのは、地元の水産加工会社「上野台豊商店」が手掛ける店舗、「小名浜あおいち」。ここは「地場産品」をコンセプトに掲げ、小名浜港で水揚げされた鮮魚の出荷や、水産加工を行っています。
今回はポップに掲載されていた“魚屋が作った”、“週末限定”という2つの言葉に惹かれて、“浜のシーフードカレー”を購入しました。お店のポップには、レシピ考案者の声がいわき弁で書かれており、ダシやスパイスへのこだわりや、煮込みに時間がかかるという苦労話も掲載されています。
注文してからカレーをかけてくれるため、受け取った時は、ほかほか。冷めないうちに食べたいので「いわき・ら・ら・ミュウ」のそばにある海辺のベンチで、味わうことにしました。
浜のシーフードカレーは、2つに分かれた底のある器に、ルーとお米、真ん中に魚のフライが入っています。蓋を取ると香ってくるカレーのいい匂いが、空腹を刺激してきました。
一口食べてみると、「これが旨味か!」と言いたくなるような味です。辛いだけで料理を完結させようとする、あの激辛カレーとはわけが違う! カレーと言いつつ、ダシが効いた和食を食べているような、とてもほっとする味でした。
私の中でカレーの表現は、「甘い」か「辛い」かの2択しかありませんでした。そこに2択以外の「ダシ」という表現を見つけられたのも、ソロ活でカレーとしっかり向き合う時間がとれたからかもしれません。
ソロ活をしていると、「寂しくないの?」「退屈してしまいそう」と、聞かれることがあります。確かに端から見たら、黙っているだけ。話し相手がおらず、ぼーっとして何も考えていないように見えるのも、分かります。
しかし実際は、自分との会話に必死で、寂しさを感じる暇もありません! ソロ活中の脳内では、自分との会話のキャッチボールが、かなりのテンポで繰り広げられているのです。
今回の「いわき・ら・ら・ミュウ」観光をとっても、震災の被害を受けた過去から、カレーの味まで、いろいろな事柄に考えを巡らせました。きっと友達と何気なく過ごすだけでは、“楽しかった思い出”としか、記憶に残らないはずです。
自分のなかのいろいろな経験や知識と結びつけ、今目の前にある景色を見てみる。気になったことは、その場で立ち止まって調べてみる。会話の引き出しが豊富な大人になるための、レベル上げをしている気分になりました。ソロ活中に行われる自分との会話は、そんな大人になるための、“自分育成ゲーム”なのかもしれません。
イベント名 | いわき・ら・ら・ミュウでのソロ活体験 vol.6 |
場所 | いわき・ら・ら・ミュウ |