筑波大生現地調査レポ40 福島の海の恵みを、魚の聖地築地へ

2019-1-11
海と日本PROJECT in ふくしま

 

今年、海と日本プロジェクト in ふくしまでは、福島の海の復興の現状や風評被害について現地調査を行う、筑波大学社会学類・五十嵐泰正ゼミとコラボ。学生目線で、そのリサーチ結果や感想をレポートしてもらう連載企画をスタートします。初めて福島の海を訪れる学生たち。福島の海は、彼らの目にどのように映るのか。これからの「海づくり」の参考にすべく、長期的に連載していきます。

 

筑波大生現地調査レポ vol.40

福島の海の恵みを、魚の聖地築地へ

 

みなさん、こんにちは! 海と日本PROJECT inふくしまに参加させていただいている、筑波大学社会学類3年の桜井大輝です。今回は、11月17日に築地にて開催された「福島県漁連の今と試食会」に参加させていただきました。その様子と、当日会場にいらしていた、福島県漁連の野崎会長の思いをお伝えいたします。 

「福島県漁連の今と試食会」は、今回で6回目の開催。客層は幅広く、親子連れや外国人の方など、たくさんの人が足を運んでおり、とても賑わいを見せていました。

 

楽しいからやっている

  1. 築地の賑わい
  2. お話をしていただいた、福島県漁連の野崎会長と東京電力復興本社の新妻さん
  3. 今回提供された試食。右の方で、フライパンで焼かれているものがポーポー焼き

 

このイベントでは、旬の魚を使った試食を提供しています。今回は、サンマの刺身、サンマのポーポー焼き、メヒカリのから揚げが提供されていました。どれもとてもおいしく、大満足でした。イベント会場の一角には、福島の漁業についてのパネルが設置されているコーナーがありました。

イベントに参加しながら、「福島県漁連の今と試食会」を主催している、福島県漁連の会長を務める野崎さんにお話を伺わせていただきました。このイベントは、消費者の方が多く訪れる築地の場外市場で開催されるため、普段消費者と触れ合うことが少ない生産者にとっては、貴重な機会だとおっしゃっていました。

今回の野崎会長のお話の中で一番印象に残っているのは、「このイベントは、主催している側も楽しい。」という言葉です。消費者が福島の魚を「美味しい」と言ってくれるのはとても嬉しく、日々の仕事のモチベーションアップになると、とても楽しそうにお話しされていました。 

また、生産者の憧れの地である、築地で開催できるという点も、漁業者の気持ちを高揚させてくれる。イベントの開催当初こそ、風評被害を払拭することが第一の目的だったが、今は風評被害の払拭を目的にしつつも、「楽しいから、やっている」と語ってくださいました。

 

このようなイベントは、どうしても、お客さんが楽しんでいるかどうか、など、お客さんの視点に焦点が当てられがちです。確かにイベントにはお客さんは不可欠で、大切な存在です。しかし、今回、楽しそうに話す野崎会長の表情や、活気にあふれるイベント会場を目にして、お客さんだけでなく、主催者側も楽しめるイベントこそが、風評被害払拭に、大きな力を発揮するのではないかと感じました。

また、このイベントをいつも手伝っている東京電力福島復興本社の新妻さんにも、風評被害についてもお話をしていただきました。福島県漁連と東電という、原発に対して、立場を異にする両者ですが、事故発生当初よりも緊密なコミュニケーションをしているそうです。風評被害や、福島の原発に対する様々な人たちの視点が、マッチしていない現状において、風評被害を払拭するためには、福島の海に関わる、全ての人が同じ方向を向いて、取り組んでいかなければならないとおっしゃっていました。 

 

パネルを展示しているコーナーでは、福島県漁連の澤田さんがパネルについての説明をしてくれました。私も一度、パネルの説明を聞いてみたのですが、とても分かりやすく、福島の漁業の現状を改めて知ることができました。パネルを説明していた澤田さんに、お話を伺ってみました。そこで語られていたのは、県外の人たちの、福島に対する情報不足。実際、このイベントで、初めて福島の漁業の現状を知る方もいるそうです。

参加されていたお客さんにも、インタビューをさせていただきました。その中では、「普段から魚は良く食べるが、福島の魚がこんなに美味しいなんて知らなった。ぜひ買いたい。」というような言葉もありました。

 風評被害を払拭するには、長い時間がかかると思います。その中で、福島の魚の美味しさを実感すると共に、福島の漁業の現状について学ぶことができるこのイベントは、確実にその一助となっていると感じました。

 

イベント名筑波大学社会学類・いわきでの調査実習
日程2018年11月17日

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