東日本大震災で巨大津波の被害を受けた福島県浜通り。地域の復興の「今」を見つめ、今一度、海に根付いた地域の文化や、その町に生きて来た人たちに思い馳せたい。海と日本 PROJECT in ふくしまでは、そんな思いから、被災地の今を紹介するシリーズ「海と復興」をお届けして参ります。
第2回は、薄磯地区の見学広場をご紹介します。
福島県いわき市の沿岸にある「薄磯(うすいそ)地区」は、東日本大震災で甚大な被害を受けた地区です。現在は防潮堤の工事や高台での住宅地造成が進んでいます。震災前はたくさんの海水浴客やサーファーの訪れる美しい砂浜が自慢でした。現在は復興に向けての工事が大々的に行われているため夏の海開きはされていませんが、工事の様子を一望できる「見学広場」が一般開放されており、ちょっとした話題になっています。
この見学広場、地域の復興の現状を見てもらいたいと作られたもので、防災緑地として整備され、周囲より数メートル高くなっているところにあります。広場の中心には復興計画のパネルなども置かれており、日々変わりゆく薄磯地区の復興の様子を感じることができます。
東日本大震災から5年半近くの時間が経過し、各地の復興の歩みはなかなか報道されなくなっていますが、こうして折に触れて海辺を訪れ、ここにあった生活や、これからここで送られるであろう新しい生活のことに思い馳せながら、「海との理想的な関わり」について考えてみてはいかがでしょうか。
海との関わりを問い直そうという「海と日本PROPJECT in ふくしま」。私たちは、やはり東日本大震災と復興のことを考えずにいられません。時に刃を剥く自然と、いかにして付き合っていくのか。それが「復興」の中身にも如実に反映されていきます。一人ひとりが、防災や文化、自然について思いを深めてこその「復興」なのだと思います。ぜひ皆さんも足を運んで、色々なことを考えてみて下さい。
イベント名 | 薄磯地区「見学広場」開放 |
日程 | いつでも見学可能 |
場所 | いわき市平薄磯地区 |