みなさんはじめまして! 海と日本プロジェクト in ふくしま、レポーターの正木里奈と申します。いわき産のいわき育ち、生粋の浜っ子です。広い海と美味しい魚が当たり前にある環境で過ごしてきましたが、それでも海については知らないことばかり。当たり前にあるからこそ考えたことがなかったことや、海の素晴らしさをみなさんにご紹介する中で、一緒と学んでいけたらと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。
さて、今回みなさんに紹介するイベントが、いわき市水産課が主催する食育のプロジェクト「さわってみよう!はじめてのおさかな教室」です。この企画は、いわき市内で魚食の普及や環境保全などに関わる複数のプレイヤーたちがチームを組んでいわき市内の幼稚園をめぐり、いわきの海の魅力や、環境の大切さを伝えるというもので、昨年から行われているものです。10月13日、錦幼稚園を会場に、今年の第1回目が開催されました。今回は、その模様をレポートしたいと思います。
まず最初に行われたのが、いわき市の観光情報ナビゲーター「フラおじさん」と一緒に踊るさんまのポーポー焼きのダンスです。このポーポー焼きのダンスは、いわき市の「魅せる課」が制作したもので、いわき市内のスーパーなどで再生されているのを聞いたことがある人も多いはず。園児たちは、フラおじさんと一緒に体をいっぱいに使いながら、元気よくダンスをしました。
その後は、いわき海星高校の生徒に手伝ってもらいながら、実際の魚に絵の具を塗って「魚拓」づくり。最初は魚を触ることをためらっていた子供たちでしたが、最後には、イカやアジを両手に持って楽しそうに魚拓していました。青、緑、黄色。思い思いに色を重ねた、世界に一つの素敵な魚拓ができました。
プログラムはさらに続きます。次の授業が、海と日本プロジェクトinふくしまとコラボした紙芝居の授業です。テーマは「いま、うみでおきていること」。福島中央テレビの直川アナウンサーが紙芝居を読み上げました。園児たちは、優しく語りかけるような直川アナの話に耳を傾けながら、プラスチックゴミの誤飲などで傷つく海の動物の現状などを学びました。
そして最後は、焼きたてのぽーぽー焼きを食べながら、いわき市内で立ち上げられた食育プロジェクト「みみみプロジェクト」の紙芝居を通じて、いわきのすり身の食文化を学びました。歌にダンス、魚拓、紙芝居。小さな授業が満載で、子どもたちにとっても、思い出に残る「おさかな教室」となったようです。
印象的だったのが、子どもたちから寄せられた言葉です。海の環境についての紙芝居を見たときに、「こんな海は泳ぎたくない!」「お魚が食べられなくなるのは嫌だな」「サメに袋が引っ掛かったら怒っちゃうね」と、実際に言葉して感想を語ってくれたんです。
また、直川アナがゴミを減らす為にみんなが出来ることは何かな?と聞いたときには、「海に落ちてるゴミを家に持ち帰って捨てる」「ゴミを捨てない」「ゴミがあると泳ぎたくなくなるからゴミ無くしたい」と、自分の言葉でしっかりと語ってくれました。
子どもたちも、自分たちなりに、海のことをよく考えています。私も、この時代に生きる大人として、綺麗な海を将来に残す責任を改めて感じました。学んだのは、園児たちだけではありません。大人たちもたくさんのことを学んだ「おさかな教室」でした。
ちなみに、10月10日の魚(とと)の日から、10月16日の世界食糧デーまでの期間を「海のごちそうウィーク」とし、海のグルメを堪能することを推奨する1週間としています。海のグルメを食べる事を通じて、豊かな恵みを与えてくれる海の環境が今どうなっているのか、知って考えるきっかけにしてみてください。
イベント名 | おさかな教室 |
日程 | 2020年10月13日 |
場所 | いわき市立錦幼稚園 |
主催 | いわき市水産課 |
協力 | 福島県立いわき海星高校 |