海と日本プロジェクトinふくしま、専任事務局員の小松です。今日は、福島県北部沿岸の町、相馬から潮干狩りの話題です。
8月20日、相馬市の松川浦では、子どもたち向けの「潮干狩り」が行われました。2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けて地盤沈下してしまった松川浦は、これまで大規模な潮干狩りは行われてきていません。震災前は、地域の家族連れが当たり前に潮干狩りをする光景がありました。そんな相馬の日常を誇らしく思ってもらいたいと、NPO法人松川浦ガイドの会が、今回の潮干狩りを主催しました。
この日は地域の子どもたちが参加。アサリといった貝類だけでなく、海辺の生物をつかまえたりしながら、松川浦の生物の多様性や魅力を身体いっぱいに体験したようです。この日、取材に訪れた福島中央テレビの長江アナウンサーは、なんと「タツノオトシゴ」を捕まえたそう。干潟の生態系の豊かさを感じ、松川浦を誇らしく思ったのではないでしょうか。
松川浦の潮干狩り。震災前は当たり前だったのに、震災後に急に途絶えてしまったような文化は、福島県に少なくありません。震災や原発事故の被害として語られることはあまりありませんが、「文化や風景の喪失」という意味では、折に触れて考えていくテーマなのかもしれません。地道に活動を続ける皆さんに敬意を表しつつ、いかにして失われた文化を再生していくのか、私たちも共に考えたいと思います。
(専任事務局員・小松)
イベント名 | 松川浦の潮干狩り |
参加人数 | 50人 |
日程 | 2017年8月20日(日) |
場所 | 相馬市松川浦 |