4月25日(水)、いわき市の港町、小名浜地区に店を構える鮮魚店2店が合同で「魚の料理教室」を開催しました。料理教室というと、何となく、先生をするのは料理研究家や栄養士さんというイメージもありますが、今回は魚屋さんの料理教室。参加者たちは、抜群の目利きと技術をもった二人の師匠から、専門店の技術と目利きをしっかりと学んだようです。
料理教室が行われたのは、いわき市小名浜に完成した常磐共同ガスのキッチンスタジオ「ルナ」。主婦など10名ほどが集まり、大川魚店代表の大川勝正さん、さんけい魚店の若女将、松田幸子さんの手ほどきを受けながら、アジを捌き、料理を4品ほど調理しました。魚の捌き方を学ぶ座学と調理を含めてみっちり3時間。本格的な料理教室となりました。
企画を立ち上げた、さんけい魚店の松田幸子さんのお話。「企画を立ち上げたのは、いわきに住んでいる人たちに、もっと地魚の魅力を伝えたいという思いが強くあったからです。その地魚に一番距離が近いのが私たち魚屋ですし、だったら魚屋同士でつながって、その魅力を伝えるための料理教室ができるんじゃないかと思って大川社長に相談し、今回実現することができました」。
座学では、その大川勝正さんが講師となり魚の捌き方についてレクチャー。「空いた時間を活用するために座学を取り入れたのですが、もともと魚に興味がある人が申し込んで下さっていたので、思いのほか反応がよく、驚きました。次回からは包丁の使い方や魚の目利きなども盛り込んでいけたらと思っています」と、大川さんも好感触を得たようです。
魚料理を食べたいけれど、包丁の使い方もよく分からないし難しそう。そこでストップしていた人も多いかもしれません。今回は、その壁を破るための料理教室。魚屋さんが教えてくれる「捌き方」なので、とても実践的ですし、実際にその捌き方で社員を育てているわけですから、教え方も分かりやすい。そしてすぐ使える!
料理教室の参加者たちは、みるみる包丁の腕が上がり、皆さん上達ぶりを実感しながら調理されているので、本当に楽しそう。やってみる→できるようになる→たのしい→おいしい→また作りたくなる→魚を買いたくなる。そんな好循環のファーストステップが生まれていました。
震災から7年余り。港町に暮らしていながらも、魚を食べる機会自体が減ってしまったり、魚は食べるけれど地魚からは距離が離れてしまったという人も多いと思います。そんななかで開催された料理教室。二人の魚屋さんが感じている危機感、そして地魚に対する愛情と誇りが感じられました。
次回は5月23日の開催予定とのこと。5月までは常磐共同ガスの利用者向けの料理教室になるということですが、それ以降は、キッチンスタジオを貸し切り、一般の人たちにも開放して料理教室を行っていく予定とのこと。予定が決まれば、こちらでもまた取材に伺いたいと思います。
【専任事務局員:小松】
イベント名 | 魚屋さんの料理教室 |
参加人数 | 10名 |
日程 | 2018年4月25日(水) |
場所 | 常磐共同ガス小名浜営業所 ガスワンキッチンスタジオ「ルナ」 |
主催 | さんけい魚店 |
協力 | 大川魚店、常磐共同ガス |