いわきの秋の味覚「さんま」。そのさんまを漁獲するのが「さんま棒受け船」と呼ばれる漁船です。7月8日(日)、いわき市の小名浜港では、新型のさんま船「第十一権栄丸」の新船お披露目式が開かれ、たくさんの漁業関係者が港に集まり、豊漁と安全を祈りながら、新船の誕生をお祝いをしました。
このたび完成した第十一権栄丸は、いわき市の水産会社丸中漁業が持つさんま棒受け船。これまで使っていた第十一権栄丸が古くなったため、今年の秋から現場投入される後継船となります。この日は、漁業関係者から送られたたくさんの大漁旗を身にまとい、誇らしげな雰囲気で小名浜港に停泊していました。
この日は、特別に船室も見せて頂けることに。海を見下ろす操舵室。船員が寝泊まりする船室など、どの場所にもハイテク機器が配置され、とてもコンパクトで機能的になっていました。さんま漁は、一度漁に出ると群れを狙って航海を続けるため、危険とも隣り合わせです。船室からは、漁の大変さもにじみ出ていました。
私たちは普段から美味しい魚を食卓に並べますが、どの魚が、どのような漁で獲られているのかなどは、あまり詳しく知る機会がありませんが、こうして間近に見せて頂く機会があると、買う・食べるという行為にも、少し変化がもたらされるはずです。
どんな人たちが、どんな船に乗り、どんなところで、どのような漁をしているのか。その姿を少しずつでも知ろうとすること。それもまた、海と暮らしの距離を縮めるための、大事なポイントかもしれません。
福島のさんま船は、例年だとお盆明け頃、北海道沖に向けて出航します。魚群に合わせて移動し、北海道の根室から、三陸、福島沖と少しずつ南下し、12月頭には漁を終えます。秋の味覚を支える大黒柱、活躍なるか! 期待したいと思います。
(専任事務局員:小松)
イベント名 | 第十一権栄丸 新船お披露目式 |
参加人数 | 100名 |
日程 | 2018年7月8日(日) |
場所 | いわき市小名浜漁港 |