レポート
2025.07.30

震災とエネルギーについて思う馳せる浜 | 2025夏海スケッチ「岩間」編

みなさんこんにちは。海と日本プロジェクト in ふくしま、専任事務局員の小松です。

7月19日の海開き後の、日常的ないわきの海の表情をお届けする「夏海スケッチ」の時間です。ここまでは市内の4ヶ所の海水浴場の模様をお届けしてきましたが、今回は海水浴場ではない海の観光スポット、岩間町の岩間海岸の模様をお送りします。

岩間町は、小浜地区と植田地区の間にある海沿いの町。常磐共同火力勿来発電所があることでも知られています。震災で大きな被害を受けてしまい集落の姿は大きく変わりました。新たに防潮堤や防災緑地も造成され、かつての風景が大きく変わった地域でもあります。

岩間海岸は砂浜の面積も大きく、普段からサーフィンを楽しむ人たちの姿が目立つ海岸ですが、正式な海水浴場としては復興していません。この日も、サーファーのほか、砂浜で遊ぶ家族が数組ほどいただけでした。ただ、海水浴場としてオープンしていなくとも、海は海。ぼんやりしたり、犬の散歩をしたり。さまざまな過ごし方を楽しむことができる場所です。

災害と地域の復興に思い寄せる場所

  1. 防潮堤の上部が遊歩道になっており、歩けるようになっています。防災緑地に植樹された木々も育ってきました
  2. 防災緑地には、復興を祈念したモニュメント「きみと」が設置されています。タイムカプセルになっています
  3. 新たに造成された階段も「祈念階段」になっています。歩くことを通じて震災に思い馳せてみてください

また、この場所は、火力発電所がすぐ目の前にあることから、災害だけでなく「エネルギー」について考える格好の場所にもなっています。普段、私たちが使う電気。それがどのような場所で作られ、その周囲には、どのような風景があるのかを感じることができます。

発電所を間近に見ることで、エネルギーについても考える

  1. 最先端の火力発電設備も完成。地域の復興シンボルとしても知られる勿来発電所
  2. 砂浜で遊ぶことはできますが、遊泳は許可されていないため注意が必要です
  3. 津波の高さを示すパネルが設置されています。防災について思い馳せる場所です

普段は穏やかな表情を見せている岩間海岸ですが、海は、一度牙を向けば、多くの人たちの命や暮らしを奪うものになってしまう。そのことを改めて考えずにいられなくなります。

だからと言って海に近づかなければいいかというと、そうではありません。海を知り、危険を見極め、上手に付き合うことで、海はたくさんの恵みを私たちに与えてくれます。海を楽しく学ぶことが、ますます必要になってくるということかもしれません。

暑い夏。海水浴場で遊ぶにはもってこいですが、時々はこうして海沿いをドライブしたり、サイクリングしたりして、目の前に広がる海や海沿いの街を知る機会にしてみてください。いろいろな「へぇ〜」が転がっているはずです。

イベント詳細

イベント名いわき市岩間海岸
日程海開きはしていません
場所いわき市岩間町
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