みなさんこんにちは。海と日本プロジェクト in ふくしま、専任事務局員の小松です。今日は、7月から8月にかけて旬を迎えるいわきのホッキ貝についてご紹介していこうと思います。早速、上の画像をご覧ください。いわき四倉名物の「ホッキ飯」です。夏の時期にこれを食わねばいわきの夏は始まりません!
実は、7月と8月は、いわきの沿岸での底引き漁が休漁となります。夏の時期にいわきにいらっしゃった方から「夏の美味しい魚はなんですか?」とよく質問されるのですが、底引き網漁がお休みとなるこの時期に獲れる地物は、そう多くありません。ですが、この時期にちょうど旬を迎え、一番おいしくなっていくのがこちらのホッキ貝ということになります(あとはやっぱりカツオですね)。
ホッキ貝は、正式には「ウバガイ」という名前の二枚貝です。アイヌ語で「ポキセイ」と呼ばれることから北海道を中心に「ホッキ貝」と呼ばれるようになったのだとか。茨城県以北の太平洋沿岸、北海道で水揚げされます。福島県だと相馬が水揚げ地として知られていますが、いわきだとやはり四倉。以前、とある魚屋さんから「一人で10個、15個と買い込んでいくのが四倉人なんだ」と聞いたことがあります。
そんな四倉のホッキを存分に使ったホッキ飯。ぷりぷりのホッキの旨味とお醤油ベースのご飯の相性が良すぎて、口の中でその味が渾然一体となって広がっていきます。噛むほどに広がる旨みと幸福感。これが580円と大変リーズナブルな価格で楽しめるわけです。
ちなみに、私はこのホッキ飯と、地元で水揚げされた「ヤナギガイの唐揚げ(380円)」を購入しました。なんと7枚入り。底引き網漁がお休みですので、このヤナギガレイは「冷凍」と推察できますが、鮮度が良いものを急速冷凍しているのでしょう、身がプリップリで味が濃い。こちらの唐揚げも侮れない旨さがあります。
道の駅よつくら港は、こうした惣菜の販売に力を入れていて、海産物を使ったお惣菜も大変おいしいのですが、地元の「漬物名人」のお母さんが作った漬物やおにぎりなども販売されていて、この日、たまたま付け合わせに買った浅漬け(280円)も、適度にごま油が入っているなど芸が細かく、繊細でおいしい味付けになっていました。
私は以前、仕事でこの道の駅をたびたび訪れ、商品を納める仕事をしていた時期があり、よくここで惣菜を買って食べていました。道の駅の2階にはフードコートもあり、こちらも大変おいしいのですが、個人的なおすすめは、やはりお惣菜。魚を使ったもの以外にも、洋食に和食、おにぎり、おこわなどハイレベルな惣菜が楽しめます。
その時から、夏はよくホッキ飯を食べていました。飲食店で食べるのももちろんおいしいのですが、ここのお惣菜のほうがなんとなく「地元の人たちが普段食べている味」に近いような気がします。ホッキ飯もいわば家庭料理の範疇。各家庭にそれぞれの味があるのだと思います。
四倉人の食卓を想像し、港の賑わいに思い馳せながら、夏の太陽を浴びて食べるホッキ飯は絶品です。四倉にお越しの際は、このホッキ飯をお買い求めいただき、ぜひその場で食べてみてください。
イベント名 | 道の駅よつくら港の「ホッキ飯」 |
場所 | 道の駅よつくら港 |