レポート
2016.09.29

シリーズ「海と復興」木戸川漁協

 

東日本大震災で巨大津波の被害を受けた福島県浜通り。地域の復興の「今」を見つめ、今一度、海に根付いた地域の文化や、その町に生きて来た人たちに思い馳せたい。海と日本 PROJECT in ふくしまでは、そんな思いから、被災地の今を紹介するシリーズ「海と復興」をお届けして参ります。

第11回目となる今回は、双葉郡楢葉町にある鮭の名産地、木戸川漁港について取り上げます。

木戸川は、川を遡上する鮭の名産地。日本屈指の生産地として各地に塩引き鮭やイクラなどの加工品を届けてきました。東日本大震災では川を遡上してきた津波の被害を受け、壊滅。育ててきた稚魚などがほとんど死滅するなど、再開を危ぶまれる時期が続きました。しかし見事に復活。現在では簗場も再生され、少しずつですが収穫量も増えてきています。

木戸川の鮭は楢葉町の基幹産業の1つ。秋ともなれば全国から直接買い付けにくる観光客で賑わいます。現在のところ、稚魚の放流数は震災前に満たない数ですが、それでも少しずつ、かつての風景を取り戻しつつあります。秋には川を遡上する鮭の群れを見ることができるはず。目で、そして舌で、復興を感じたいものです。

 

日本屈指の鮭の産地、木戸川

  1. この木戸川の清流を鮭が遡上する姿は勇壮です。
  2. 町内の看板には「日本一の木戸川の鮭」の文字。
  3. 漁協のそばには鮭霊塔が設置されていました。

 

木戸川漁協の皆さんの、復興への歩みはとても厳しく、苦難の連続だったそうです。だからこそ、今現在育てている鮭の稚魚は、我が子のようにかわいいともおっしゃっていました。漁協の皆さんと言葉を交わし、そして実際にそのおいしさを味わう。復興ツーリズムイチオシの場所です。海と川のつながりを感じながら、絶品の鮭をどうぞ召し上がってみて下さい。

 

イベント詳細

イベント名木戸川漁協
場所福島県双葉郡楢葉町大字前原字中川原68
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