東日本大震災で巨大津波の被害を受けた福島県浜通り。地域の復興の「今」を見つめ、今一度、海に根付いた地域の文化や、その町に生きて来た人たちに思い馳せたい。海と日本 PROJECT in ふくしまでは、そんな思いから、被災地の今を紹介するシリーズ「海と復興」をお届けして参ります。
第7回は、福島県浜通り北部の相馬市にある松川浦漁港を取り上げます。
福島県北部の漁業の要衝である松川浦漁港。震災前はにぎわっていた潮干狩りも、地盤沈下で砂浜が約80センチほど深くなってしまい、再開の予定は立っていません。また、震災前まで松川浦の代名詞だった「海苔」の養殖も、試験操業の対象に加えられておらず、現在は、再開に向けて地元の海苔漁師の皆さんが、種を絶やさないように植え続けています。
観光の再開に向けて、現在、地元の旅館・食堂が「チャレンジグルメ」を発売中。「ほっきめし」「かにめし」「あさりごはん」などを出し、鮮魚店なども、積極的に相馬産・宮城産などできるだけ地物を出せるよう観光誘致に努力しています。かつての賑わいを取り戻すためにも、相馬、松川浦近辺へ足を運びたいものです。
相馬エリアのシンボルだった松川浦。津波による環境の変化は大きなものがあり、震災から5年半が経過したいまでも、漁業再開に向けての戦いが続いています。一方、観光業のほうは少しずつ活気が出始めている様子でした。震災から5年半。改めて、震災がもたらした被害の大きさと、それに立ち向かう地元の人たちに、思い馳せずにはいられません。読者の皆さんも、ぜひ一度、松川浦を訪ねてみてください。
イベント名 | 松川浦漁港 |
場所 | 福島県相馬市 |