みなさんこんにちは。8月16日(月)、22日(日)の2日間、いわき市豊間にある兎渡路の家で海ゴミを使ったアート作りのワークショップが開催され、子ども4名、大人5名、計9名が参加しました。
今回のワークショップは福島県の動物殺処分ゼロを目指し活動している小学生『動物助け隊』の皆さんと、海岸に落ちているマイクロプラスチックを使ってアクセサリー制作をしている『Better Days』の2チームが共催しました。双方は動物好きであり、動物たちの現状について学ぶなかで、人間が出す海や町のゴミが彼らの環境に悪影響を与えていると知ったそうです。このコラボも双方の動物への想いに共感し実現したそうですよ。
今回はこのイベントについてレポートしていきます。
16日のワークショップのメインはアクセサリー作りです。が、開催場所が海の目の前ということもあり、まずは豊間の海岸で1時間ゴミ拾いを行いました。
遠目で見ると綺麗な海岸でも実際に砂浜に降りてみると階段横やテトラポットの陰に、まるで隠すようにゴミが置かれています。海の近くに寄ると、流れ着いたと思われる中国語や韓国語で表記されたペットボトル、釣り糸や大量の魚網、ルアーも。
30分ほど集中してゴミ拾いをすると5袋分のゴミを回収することができました。その後は、子ども達を中心に、アクセサリーに使うマイクロプラスチックの欠片を集めます。ゴミや砂を掻き分けながら小さな欠片を探すその様子は、まるで宝探しのようでした。回収したプラスチックは洗浄してBetter Daysが制作するアクセサリーの材料にするそうです。
ごみ拾いの後は、メインのアクセサリー作りです。
作業を始める前に、休憩がてら、海で行ったゴミ拾いを話題に、動物にどんな影響があるか、私たちは何ができるのか話をしました。
子ども達からは、「海に落ちているゴミのせいで動物がケガをするし、間違えて食べて死んじゃうと思う」「ルアーとかの針は人間が踏んでも危ないよね」などの意見が。保護者からは、「動物のことで子ども達と活動して、環境の問題など芋蔓式で色んなことが浮き彫りになってきた」「未だに環境の問題について知らない人が多い、まずは現状をたくさんの人が知るべき」などたくさんの意見が飛び交いました。
Better Daysのメンバーからは「100%プラスチックを使わない生活は難しい。無理をすることは精神的に良くない。自分ができる範囲で楽しみながら取り組むことが大切。現状について知り、何を選ぶかを考えて欲しい」という意見が出ました。
意見交換もそこそこに、海岸から回収した小さなプラスチックの欠片を使って、レジンのアクセサリーにしていきます。多様な型から好きなものを選び、海ゴミを好きなように埋め込んでいきます。硬化したらあっという間に出来上がり。Better Daysメンバーが作るものとはまた違った、それぞれの個性が光る作品ができました。
今回制作したアクセサリーを身につけることが、ふとした時に海のことを考えるきっかけになったらいいですね。
22日のワークショップは『動物助け隊』の小学生2人とポスター作りです。
1回目のワークショップで学んだことを生かしながら、海ゴミを材料にポスターを作ります。始めは、どんなことを伝えようか、海ゴミはどうやって使おうか悩んでいるようでしたが、大人には考えつかないようなアイデアで海ゴミを再利用していきます。
ユニークなアイデアに、「海が汚れていく」「海のゴミを食べる魚がいます。それを私たちが食べるのです」「想いよ届け!海のゴミゼロ」のメッセージを乗せ、可愛らしいけれど見た人の心に刺さる、そんなポスターが完成しました。
想いを込めて作った2人のポスターは市内のどこかに飾られているかもしれません。たくさんの人の目に触れ、動物や環境問題が周知されることを願います。
環境問題や社会問題と聞くと、難しく感じたり、どこか人事に感じてしまうことも多いですが、今回のワークショップのように、一緒に作業をしながら話すことは、様々な問題に気軽に関わる良いきっかけになるかもしれませんね。
イベント名 | 海ゴミ使ってアートをしよう |
日程 | 2021年8月16日・22日 |
場所 | 兎渡路の家(いわき市豊間) |