レポート
2024.05.21

浜の駅でソロ道の駅 vol.5!たかほのソロ活キャンパスinいわき

 

みなさんこんにちは!  海と日本プロジェクトinふくしま学生レポーターの、“ソロ活大学生”ことたかほです。今回は「浜の駅松川浦」を目指して北上した、ソロ活旅をお届けします。

旅のきっかけは、先輩が仕事で北上するという情報を、入手したことが始まり。ペーパードライバーの私は、行動範囲が限られています。どうせなら拠点の小名浜とは別の場所から、ふくしまの海を感じたいと思っていたので、すぐに先輩に同乗させていただきたいとお願いしました。

目的地は、小名浜から北上した場所にある、「浜の駅 松川浦」です。“地域に暮らす人々の台所”である、という記事を読んでから、ずっと気になっていました。いわき市を出発し、高速を使って2時間ほどまっすぐ北上した場所に「浜の駅 松川浦」はあります。

 

復興のシンボル「浜の駅 松川浦」に行ってきた!

  1. 徒歩圏内には松川浦大橋も
  2. 最後の「浜の弁当」を発見!
  3. 11時過ぎにはすでに大行列

 

「浜の駅 松川浦」の場所があるのは、福島県浜通りの北部に位置する、相馬市。実はこの場所は、国内でも有数の良港として栄えた松川浦漁港があります。しかし東日本大震災を機に、津波被害と、原発事故に伴う風評被害を受けました。

そして震災から10年の月日を経て、相馬市の水産業は「拡大操業」と呼ばれるステージまで、回復をみせました。今後も風評を払拭し、浜の賑わいを取り戻すため、復興のシンボルとして誕生したのが、今回訪れた「浜の駅 松川浦」です。

店内は4つのスペースに分かれており、水産物コーナーが最も大きな割合を占めています。ここの魚介類は、目の前にある松川浦漁港から運んでくるため、鮮度は格別! 物流コストも抑えられる分、スーパーより安い価格で、地の魚を購入できます。

ほかには、農作物コーナーや地域商品コーナー、相馬で獲れた魚を中心に、新鮮な海鮮料理を楽しめる食堂があります。食堂『くぁせっと』は、11時過ぎにもかかわらず、店内は満席。店の外には、お客さんが10人ほど並ぶという、大盛況ぶりでした。

最後にお惣菜コーナーを物色していると、目に入ってきたのは、天狗のイラストです。近づいてみると、「浜の駅弁」なるものが、大きなテーブルに1つだけ残っていました。これはきっと天狗が「美味しいから食べてみなよ」と誘っているんだ! 腹ペコだったので、都合のいい解釈で自分を正当化させ、見事最後の「浜の駅弁」を手に入れました。

 

ポジティブな相馬の海をみながらランチはいかが?

  1. 日差しが強くても大丈夫
  2. きれいに整備された海岸
  3. 見るからに海の幸がぎっしり

 

「天気もいいし、外でお弁当を食べたいな」とピクニック気分でお店の外に出ると、「海まで徒歩1分」という看板の文字が。この文字につられて、先ほど買った浜の駅弁を片手に、海へと向かいました。

10段ほどの階段を登ると、広がるのは真っ青な海! 海辺では、5月中旬ながらすでに半袖デビューをし、魚釣りをする男の子3人組や、遠足のトイレ休憩でしょうか。赤い紅白帽子を被った子どもたちが、ゾロゾロとバスから降り、砂浜を走り回っていました。

そういえば海に夢中で、手元にあったお弁当を忘れていました。海向きに並べられたベンチに座って、「浜の駅松川浦」で購入した「浜の駅弁」を食べることにします。蓋を開けると、隙間なんて作らせまいと言わんばかりにおかずが詰まっていて、とにかくボリュームがすごい! 中央には焼鮭と白身魚のフライが存在感を放っており、素材がよく生きていました。

今回のように、海辺でランチを楽しめるのは、ごみがひとつも落ちていない、きれいな海を維持している誰かのおかげ。今回の滞在で見ることはできませんでしたが、そんな誰かの姿を想像して、とても温かい気持ちになりました。

ほかに、もうひとつ私が目に留まったのが、常設されたビーチバレーコート。なぜきちんと整備されたビーチバレーコートがあるのか気になり調べてみると、相馬市がスポーツの街だということが分かりました。市全体でスポーツツーリズムを推進しており、老若男女が楽しめるスポーツ施設が、いたるところにあるそうです。

津波といったマイナスな側面ももつ海だからこそ、高い防潮堤をつくって、生活から切り離す方法も、選択のひとつかもしれません。それでも、海辺にビーチバレーボール場をつくり、大会を開催し、人が集う機会を作っていく。そんな海と手を取り合って歩いていく光景には、どこか前向きなエネルギーを感じます。

 

 

振り返ると今回のソロ活では、道の駅で海の幸を購入し、その足で海辺へ向かい、海を感じながら食べるという、海を身近に置くコースでした。海の最大の特徴は、人間の力では到底支配できない点にあるのではないでしょうか。時に津波のような暴力的な面をもちますが、淡々と波打つ海を眺めていると、自分の悩みなんてちっぽけに感じます。今日の相馬の海は復興のシンボル「浜の駅松川浦」を見守っているようでした。

 

イベント詳細

イベント名浜の駅松川浦でソロ道の駅
場所浜野駅松川浦
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